燻製作りに興味がある。
燻製。そう、美味しいやつ。
食材を煙で燻し、独特の風味を付与する調理法だ。調べたところ、家庭用燻製器にはお馴染みのアウトドア用からコンロで扱えるものまで様々な種類があるらしい。値段はピンキリだが、どれも決して高値ではない。僕の実家は田舎にあるので、煙で近所迷惑になることもない。
これは始めるっきゃないなと思いつつ、燻製器の購入になかなか足を踏み出せない。理由は、どれくらいの頻度で燻製作りすることになるのか分からないからだ。
前述したように、燻製器は決して高値ではない。ホームセンターでも簡単に買える。食材だってスーパーで売っている安いもので十分だ。だけど、買ったはいいものの、数ヶ月に1回しか燻製作りをしなかったとしたら、明らかに手持ち無沙汰だ。
最近では100円ショップでも燻製作りに必要な道具が売っているらしいから、それを買ってみるのもいい。でも、今度は逆に、月に何回も燻製作りをするようになったとしたら、いちいち買ってなんかいられない。
初心者にはナラのチップがいいとか、水気のある食材を燻すときはしっかり水気を切らないと仕上がりが酸っぱくなるとか、燻製作りを始めてもいないのに、妙に詳しくなってしまった。
これから秋も深まり、過ごしやすい季節になる。燻製器を買うなら今しかないかもな。いや、秋が過ぎればすぐ雪が降るし、そうなると燻製を作る機会もなくなるかな。やっぱり次の春が来たら買おうかな。
そういう訳で、今日も僕は燻製器を買わなかった。気持ちに火がつかないと、煙も立たないのだ。