井の中のアイランド

おいきなさい

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大人になってもゲームで遊んでいるとは思わなかった。僕が子どもの頃は、周りの大人はゲームなんてやっていなかった気がする。単純に、ゲームで遊んでいた子ども達がそのまま大人になっただけなのだろうか。

暇さえあればスマホゲームの「プロ野球スピリッツA」で遊んでいる。小さい頃はテレビでしかできなかった野球ゲームを、手の中でできるようになるなんて驚きだ。しかも、インターネットを通じて誰とでも簡単に対戦までできる。家に友達を呼んで、コントローラーを2個繋いで…なんて時代はもう二度と来ないのだろう。ある意味では、今の方が人との繋がりは強くなっているのではないか。

ニンテンドースイッチもたまにやっている。ポケモンをテレビ画面に映してプレイできるのは、ゲームボーイ時代を知る者として、もはや感動すら覚える。先ほどのプロ野球スピリッツAと同様、ネット環境さえ整っていればオンラインで誰とでも対戦や交換ができる。友達がいないからゴーストをゲンガーに進化できないなんて悲劇はもう訪れない。アカネのミルタンクにコテンパンにされる悲劇は、もしかしたらまた訪れるかもしれない。

プレイステーション4も持っているが、もう随分長いこと起動していない。ニンテンドースイッチしかり、スマホゲームしかり、テレビに繋がずにできるゲームの方が手軽でいいと思うようになった。

ゲームは、努力の成果が簡単に結果に現れるから良い。例えばポケモンだったら、ちょっと頑張ってレベルを上げれば、すぐにアカネのミルタンクにも勝てるようになる。現実ではなかなか思うようにいかないことが多い。大人になってからもゲームに熱中しているのは必然だった。

人生のことをゲームと表現する人がいた。攻略法があればどんなに面白いだろうか。あるいは、簡単に攻略できないから面白いのか。いずれにせよ、一生飽きることはないだろう。