井の中のアイランド

キヴィキヴィ ダーンッ

頭を垂れる

2週間ぶりに実家へ帰った。

実家へ近づくにつれ田んぼ(んぼ?)が増えてくるが、2週間見ないうちに一気に稲刈りが進んでいる。

田舎の学校あるあるだと思うが、僕が通っていた小学校と中学校では毎年、学校行事として田植えと稲刈りが行われていた。

田植えも稲刈りも昔ながらのスタイルで、コンバインは使わない。自分たちの手で植えて、自分たちの手で刈り取るのだ。どうでもいいがコンバインを乗りこなす小学生に僕はなりたかった。私有地での運転なら免許不要なので、田植えや稲刈りのためなら小学生でもコンバインに乗れる(はず)。

自分たちの手で行う田植えや稲刈りは大変である。大勢の生徒で行っていたので、せいぜい1列くらいだが、それでも大変だ。田植えなんて裸足で行うので、足の指と指の隙間に泥がヌルピンチョンと入り込んでくる。あの感触はなかなか奇妙だ。田んぼに足を踏み入れる瞬間の「覚悟は出来てる?俺は出来てる」みたいな周りとの探り合いが懐かしい。

いろんな人のおかげで、今年も新米を食べられる。いただきます、の一言を噛み締める。