僕が現在住んでいるアパートからは羽後本荘駅のホームが見える。
もちろん行き交う電車もちょっとだけ見える。羽後本荘駅に停車するのは羽越線と由利高原鉄道と特急いなほと貨物列車くらいだが、由利高原鉄道は角度的に見えない。
小さいときはなんとなく電車が好きで、たまに電車を見かけると少しだけ心躍ったものだ。プラレールでもよく遊んでいた。今でもなんとなく電車が好きで、見かけると少しだけ心が躍るのは変わらない。さすがにプラレールでは遊ばなくなったが。
大学3年生と4年生のときに過ごしていたアパートは、なんと窓から新幹線が見えた。僕が本物の鉄道好きだったら飛び跳ねていたことだろう。本物の鉄道好きではないので「あら〜」と思うくらいで済んだ。
ただ、本物の鉄道好きでなくとも新幹線はやはり見ごたえがあると思う。他の電車と比べると圧倒的にカラフルだし、かっこいい。洗濯を干すためにバルコニーに出て遠くに新幹線が見えると、洗濯を干す手を止めて、思わず見入ってしまっていた。僕は新幹線に乗るよりも見るほうが好きなんだなと思いながら。
今はせっかく駅から徒歩1分の距離に住んでいるのに、電車を利用することはほぼない。だから、ひたすらに見てやるのだ。
