井の中のアイランド

エクスとプレス

OMOCHI

正月についた餅をようやく食べきったと思っていたら、今日もまた餅をついていた。今週末、町内の行事で必要になるらしい。

お正月に餅を食べるのは、平安時代から行われていた「歯固めの儀」が由来といわれている。お正月に硬いものを食べることで歯を強くし、長寿や健康を願う行事らしい。歯固めの儀では硬い鏡餅が食べられていて、その風習が現代まで続いてるようだ(諸説あり)。何百年も前に行われていた習慣が、多少形を変えながらも現代まで続いているとは、なんとも日本人らしい。

平安時代に食べられていた餅は硬いものだったようだが、現代の餅は随分柔らかい。故に毎年喉に詰まらせる事故が後を絶たない。餅はよく噛んで食べよう。僕と君との約束だ。

さて、今日も今日とて餅を食べることになった僕だが、餅はいろいろな楽しみ方ができるので、決して飽きてはいない。しかも今日の餅はつきたてだ。つきたての餅は美味い。

美味い。

昔、つきたての餅を食べたいからという理由で、友人の遊びの誘いを断ったことがある。何を大切にするかは人それぞれだ。

先ほど餅はいろいろな楽しみ方があると書いたが、僕は専ら砂糖醤油だ。ほんのり温かい餅に甘じょっぱい味が堪らない。きなこ餅もいいし、お雑煮もいいけど、砂糖醤油とは越えられない壁がある。餡子餅は苦手だ。と言うか餡子が嫌いだ。甘党だが、もっさりした甘さのものは苦手だ。それなのに、僕は餡子が好きそうな面構えをしているらしい。どんな面構えだよって思う。

餅を全て食べきったとき、僕の正月は終わる。