井の中のアイランド

エクスとプレス

世界一

いつも通りに家を出て、いつも通りに始業した。でも、いつも通り仕事に集中することは不可能だった。WBCの決勝戦が気になって仕方がなかったのだ。

僕の職場は有休の取得が非常にしやすいので、午前中だけ休む手もあったが、年度末で業務が溜まっていることもあり、断念した。スマホでちょこちょこ展開を確認したり、トイレに行くついでに待合室のテレビ画面を確認したりして展開を知るしかなかった。大熱戦ということだけは理解できた。

お昼休憩も間近に迫った午前11:30過ぎ、待合室から歓声と拍手が聞こえた。それで世界一になったんだなと悟った。スマホで確認してみると最終回のマウンドに上がったのは大谷選手。対するアメリカ代表は最後のバッターがトラウト選手。二人はエンゼルスのチームメイトである。漫画だとしても流石にちょっとやりすぎな展開だ。そんなことが現実で起きてしまったのだから、やっぱりWBCは凄い。

夜にTBS系列で決勝戦が再放送される。僕みたいに仕事でじっくり観れなかった人へのプレゼントだろうか。野球の試合が再放送されるなんてかなりイレギュラーだが、それくらいのことはしたっていい。なんて言ったって世界一になったのだから。