野球が好きだ。
小学校から高校まで野球部に所属していたくらいには好きだ。
プロ野球12球団の選手の名前をほとんど言えるくらいには好きだ。
現在29歳だけど、将来の夢はプロ野球選手だと一生言い続ける覚悟があるくらいには好きだ。
そんなこんなで、僕は野球が好きだ。
プロ野球をよくテレビで観るのだけど、特に応援しているチームがある。それが東京ヤクルトスワローズである。
スワローズ。そう、つば九郎の。
好きになったきっかけはよく覚えていないのだが、たしか父親がスワローズのカレンダーを貰って帰ってきて、4月の欄に載っていた古田選手がとてもかっこよかったからだったような気がする。
きっかけは単純だが、それで20年以上も好きでいられるのだから、あのカレンダーとはいい出会いだった。
さて、そんなスワローズだが、シーズンも佳境に入った9月18日現在、セ・リーグの優勝争いを演じている。
このところ連敗が続いているが、マジック対象チームであるベイスターズも連敗が続いていることもあり、優勝マジックは8。このままなんとか逃げ切ってほしいものである。
スワローズは昨年、20年ぶりに日本一に輝いた。ファンとしてこんなに嬉しいことはなかった。
僕がプロ野球を観始めたのは2003年からなのだが、その間、スワローズがリーグ優勝したのは2015年の1回だけ。その年の日本シリーズではパ・リーグを制した福岡ソフトバンクホークスにけちょんけちょんにやられてしまっている。
しかも、2000年代後半から2010年代のスワローズといえば、勝ったり負けたりを繰り返し、成績が安定しないことでお馴染みだった。2015年の翌年は5位。そのまた翌年はプロ野球史に残るほど負けまくり、ぶっちぎりの最下位になった。
それが2年連続で優勝争いである。スワローズファンになってから初めての経験に若干戸惑っているが、好きなチームが強いチームだというのは、やっぱり嬉しい。
思うに、プロ野球を観る醍醐味は、応援しているチームが勝ったときは自分のことのように喜び、負けたときには自分のことのように悔しがれることではないだろうか。10代のときの、何にでも気持ちが揺さぶられていた頃の衝動を思い出させてくれることではないだろうか。
そう考えると、スワローズはとても応援しがいのあるチームだ。勝ったり負けたりを繰り返すのだから、他のチームを応援するよりもたくさん心が動かされる。もちろん、できることなら嬉しい気持ちをたくさん味わいたいところだけれど。
やっぱり僕は、野球が好きだ。
ファイターズファンでもないのに、きつねダンスを少しだけ踊れるくらいには好きだ。