井の中のアイランド

エクスとプレス

メリッサ

僕が暮らしている地域では、ちょっと前までNTTの光回線が通っておらず、ケーブルテレビのネット回線と契約していた(これがめっっちゃ遅い)。

で、1年ほど前にようやく市内全域で光回線が開通し、それに合わせて僕の家でもようやく光回線を契約したのだ。めっっちゃ速いわけでは無いが、以前よりも快適になったことは間違いない。

ただ、光回線の加入と同時に勧誘電話が増えた。「現在のインターネット利用料金よりも安くなりますよ」的なやつだ。いかにもNTTと関連があるようなことを言って安心させてくるが、こういう電話は別の回線に契約させるための詐欺である場合がほとんどで、うっかり信用して契約を変更した結果、以前の回線よりも質が悪くなったなどの被害が絶えない。そもそも電話一つで安くなるんだったら、何故最初に契約した際にその料金を提示しなかったんだという話だ。それは電話を寄越している業者がNTTとは関係ないからに他ならない。

両親にも注意喚起し、「インターネット料金が〜」みたいなことを言ってきたらすぐに電話を切るように忠告している。ネット回線にあまり詳しくない人は話に乗せられてうっかり契約を変更してしまう可能性もある。

僕が電話に出た場合は、基本的にすぐ切るようにしているが、たまに話を聞くだけ聞いて途中で電話を切るということをやっている。こっちはそうした電話に出るだけでそれなりの労力を使っているので、相手にも労力を使わせている。等価交換である。

あるときは、めちゃくちゃ食いついているふりをして途中で電話を切る場合もある。

業者「現在お使いのインターネット料金お高く感じませんか?」

僕「はい」

業者「面倒なお手続き不要でお安くすることが可能でして」

僕「…はい!」

業者「最大で月々1,500円ほどお安くできるんですよ!」

僕「…はいはいはいはいはい!!!」

業者「よろしければ後日正式なお手続きを…」

(ガチャ)

もちろん、わざわざそんなことをする必要はないのだが、やらない善よりやる偽善である。

それにしても、立派な詐欺であるにも関わらず、どうしてそのような電話をかけてくる人がいるのだろうか。まっとうな仕事をしようという気持ちはないのだろうか。そうした希望ももはや持てないのだろうか。そんな人に僕が言える言葉は一つ。

「立って歩け 前へ進め あんたには立派な足がついてるじゃないか」