井の中のアイランド

エクスとプレス

斜めの陽

2月も終盤に差し掛かり、すっかり日が長くなった。春は着々と近づいている。嬉しい限りだ。

野球をやっていたからこその視点になるが、日が長くなればそれだけボールを使った練習ができる。暗くなるのが早いと、室内練習場でもないとボールを使った練習ができない。ボールがちゃんと見える状況でないと怪我に繋がる恐れがあるのだ。

日が短い時期の練習場所と言えばバッティングセンターだ。もちろん、野球をやっていない人でもストレス発散に行ったっていい。由利本荘市にもバッティングセンターがあり、僕も子どもの頃から時々行っていた。

そのバッティングセンターが、閉店してしまった疑惑がある。

カラオケ店も併設しているバッティングセンターで、先日、姉が友人とカラオケに行こうとしたところ、もぬけの殻で中には重機が入っていたらしい。そんなことになっていたなんて、全く知らなかった。

そのバッティングセンターは、打席が8つほどあり、元ソフトバンクの攝津選手、元東京ヤクルト由規選手など、秋田や東北にゆかりのある選手の映像でバッティングを楽しめた。ただ、近年では使用できる打席が減り、映像もかなり緑がかっていた。苔の生えた水槽からボールを投げられているような感じだ。難易度は相当だ。

僕が小さかったときは、ホームランを打つと景品として野球選手の下敷きなんかが貰えた。でも僕は一度もホームランを打つことができなかった。下敷きは自分でお金を出して買った。いつかホームランを打とうと思っていたが、それが叶わず閉店してしまったのだろうか。改装の可能性はないのか。あの緑がかった映像からもう一度ボールを投げてはくれないか。

せっかく春が近づいているのに、それじゃあまりにも悲しすぎる。