いちばん好きなゲームは何かと訊かれたら、多少迷うかもしれないが、「ぼくのなつやすみ」と答えるだろう。
2000年に初代PSから1作目が発売され、その後PS2、PS3、PSPでもシリーズ展開された。ちなみに第1作は北関東、第2作は伊豆半島、第3作は北海道、第4作は瀬戸内海が舞台となっていて、時代設定は第1作〜第3作が1975年、第4作が1985年である。舞台も年代も僕には関係ないが、どの作品もとても楽しく、とても美しく、どこか切ない。
ゲームの目的は「夏休みを思いっきり楽しむこと」であり、達成しなければいけない目標などは特にない。虫を捕まえてもいいし、魚釣りをしてもいいし(大きいサイズの魚を釣ると晩ごはんに出してもらえる)、何もしなくてもいい。その自由さと、プレイしながら感じるノスタルジックな雰囲気が魅力で、今でもファンが多い。
さて、そんなぼくのなつやすみシリーズの最新作とも言うべきゲームが発売されることとなった。
なつもん!20世紀の夏休み
正確にはぼくのなつやすみシリーズではないのだが、同シリーズを手掛けた綾部和氏のプロデュースと言うことで、これはもう期待せずにはいられない。思わず「待ってました」と呟いてしまった。
主人公は、ある田舎町にやってきたサーカス団の団長の一人息子とのこと。この設定がどのように活かされるのか楽しみである。また、虫取りや魚釣りはもちろん、夏祭りを楽しんだり電車で隣町に行ったりもできるらしい。うん、すごいことになりそうだ。
ぼくのなつやすみシリーズは、大人になってしまった人が子どもの頃を思い出せるように開発されたゲームだった。発売当時、僕はまだ子どもだったが、今では随分歳を取ってしまった。でも、だからこそ、今回の最新作を存分に楽しめるのではないだろうか。今から夏が待ちきれない。歳を取るのが楽しみで仕方ない。