ビタミン炭酸飲料が好きだ。
マッチとかドデカミンとかああいう類のやつだ。今日も飲んでやった。ジュース好きにとってビタミン炭酸飲料は第三のビール的な存在だろうか。第三のビールがどういうものかよく分からずにこの発言をしている。
ビタミン炭酸飲料は大抵が茶色の瓶に黄色のシールを貼っているので、個性を感じない。だけど、個性を感じないからこそどれも美味しく飲むことができる（瓶が茶色い理由はビタミンが光に触れて壊れるのを防ぐためらしい）。
いちばん好きなビタミン炭酸飲料は何かと聞かれたら、オロナミンＣと答える。今はもう亡くなってしまったが、祖父母の家に遊びに行くと、冷蔵庫には必ずオロナミンCが入っていた。だから祖父母の家では毎回オロナミンＣを飲んでいた。祖父母がオロナミンＣを飲んでいるところは見たことがない。僕たち姉弟のために用意してくれていたのだろう。僕にとってオロナミンＣとは祖父母の優しさなのだ。
何人かの友人に聞いたことがあるが、友人の祖父母の家にもよくオロナミンＣが置いてあったらしい。お年寄りはオロナミンＣをよく買っているイメージがあったが、あながち間違った認識ではないのかもしれない。
最近、僕の家の冷蔵庫にもオロナミンＣが入っていることが多くなった。僕の両親も、僕のいちばん古い記憶にある祖父母の年齢に、段々と近づいている。
