井の中のアイランド

エクスとプレス

のびしろ

5月18日。僕の誕生日である。

ついに30歳になってしまった。僕は別に29歳のままでよかったのだが、そういう訳にもいかないようだ。30代に突入したという事実を受け入れなければならない。

孔子の『論語』によれば30歳のことを「而立(じりつ)」と呼ぶらしい。30歳で学問の基礎が培われて自立したことからそう呼ぶそうだが、基礎が培われず自立もできていない自分が恥ずかしい。

また、Creepy Nutsの『のびしろ』という曲は、メンバーの二人が30歳の節目を迎える際に制作された曲である。サボり方とか甘え方とか逃げ方とか言い訳のし方とかまったく身に付いていない僕は果たして大丈夫だろうか。

30歳になったからといって急に何かが優れる訳でもないし、逆に突然衰える訳でもない。つまりは昨日までの僕と何も変わらない。いつもと違うことと言えば「おめでとう」とやたら声をかけてもらえたくらいだ(ありがとうございます)。これからも皆さんの力を借りることがあるかと思うので、ずっと僕のことを見守っていてください。邪魔にならない程度に。

30歳のお祝いとして、親がささやかながらケーキを用意してくれるらしい。昔ほど大量に食べることはできなくなったが、甘い物は未だに好きだ。30歳になったが、ここは親の厚意に甘えることとしよう。

 

 

 

ホール\(^o^)/!!!?

ショートケーキのつもりでいたので、これにはたまげた。いっちょ前に蝋燭まで立てた。さすがに30本も立てるわけにはいかなかったが、蝋燭の火をため息で消してやった。ケーキはそれほど甘くなかった。全部食べ切れるはずもないので、残りは明日だ。

最近、親にいい人はいないのかと聞かれることが増えた。30歳になったのだから当たり前か。僕としてはウンザリだが、親の気持ちとしては、やっぱり心配なのだろうか。「結婚してない友達たくさんいるし」と言い訳をする。…おや?気づかぬうちに言い訳の仕方を身につけていたようだ。サボり方と甘え方と逃げ方を覚えるのはこれから。まだまだのびしろしかないわ。

30歳はいい年にしよう。