井の中のアイランド

エクスとプレス

昼休憩を利用して海を見に行く男

ちょっと前の話になるが、仕事の昼休憩を利用して海を見に行ってきた。理由は「見に行きたかったから」だ。

よく晴れた日の出来事

海開き前なので、海パンボーイも水着ギャルもいない。いるのはスーツで潮風に吹かれている僕だけだ。

海をぼんやり眺めるのが好きだ。海を眺めていると自分の悩みなんてどうでもよくなると言うが、僕は逆に、海を眺めていると自分の悩みに真剣に向き合えると思う。6年前の今ぐらいの時期、当時の仕事を辞めるか迷っていた時期も、僕は海を見にきていた。で、それからしばらくして実際に仕事を辞めた(今の仕事は辞めませんよ)。

整列した風力発電と、遠くに鳥海山。テクノロジーと自然の融合。秋田は「風の産地」とも言われたり言われなかったり。風力発電機にはメリットもデメリットもあるらしいが、難しいので僕は考えない。

砂の上に自分の名前を書いて、仕事に戻った。海には誰もいなかったので、たぶんそれを見た人はいない。あっという間に波に消されたはずである。もうちょっとしたら海開きとなり、ビーチは人で賑わうだろう。その間、僕は海に近づかない。