井の中のアイランド

エクスとプレス

いちばん早い奴が怪我してたからなんですけどね

小学生の頃、だいたい9月から10月頃にマラソン大会が行われていた。

シマ少年はマラソン大会が大嫌いだった。別に走るのは嫌いじゃない。自分のペースで適当な距離を走るのは気持ちがいい。人から走れと言われて走るのが大嫌いなのだ。学校行事だからという言葉を纏えば無敵だ。嫌いだから走りたくないとは言えないし、理由として通用しない。

小学生が走る距離なので、せいぜい1〜2kmくらいだったはずだ。それくらいの距離でも嫌だった。わざわざ順位をつけられることも嫌だった。マラソン大会の近くになると体育の時間もマラソン練習になるのが嫌だった。頑張って1位になってやろうという熱量もなかったし、上位入賞に興味もなかった(クソガキでは?)。

小学校のマラソン大会は6回あったはずだが、自分が何位だったかは覚えていない。可もなく不可もない順位だった気がする。

中学校と高校ではマラソン大会という行事がなかったので、よかった。その反面、部活動でめちゃめちゃ走るようになった。今はどうか分からないが、僕が野球部に所属していた頃は、何かにつけて走れ走れの大号令。僕は野球部に入ったつもりが駅伝部に入ってしまったのかと勘違いしてしまうほど。

長距離走が基礎体力の向上や精神面の成長に効果があるのは分かる。分かるけれども、これほどまでに長距離走をやらされるのが嫌だった。嫌すぎて嫌すぎて、あえて一生懸命走った。長距離走は手を抜かずに走った。その結果、一度だけ高校の野球部内で長距離走1位になったことがある。

今でも僕はマラソン大会が嫌いだ。